東洋医学的な言い方をすると、こどもは陽のかたまり。
つまり、元気のかたまりでできています。
これを病気に当てはめて言い換えると、
病気をするときも、元気!ということです。
たとえば、熱が出たかと思うと、いっきに高熱になり、
翌朝にはスッキリ、何もなかったような顔をしている。
そんなふうに病気の症状にすら、元気があります。
また、ちょっとした環境の変化にも強く影響を受けます。
大人のように環境の変化に対するたくさんの経験がないし、
身体をコントロールしようにも、陽的な部分がほとんどで、
身体をコントロールしにくい部分もあります。
このように、
こどもは大人のミニュチュアではありません。
こどもにはこどもの身体のメカニズムがあり、
大人のミニュチュアとして治療をしても、
同じようには良くなってはくれないのものです。
しかし、先ほど言ったように、こどもは元気のかたまり。
こどもの身体のメカニズムをよく理解し、子供に合わせた
治療をしていけば、その快復力は大人の比ではありません。
まるでウソでもついていたかのように、あっという間に
元気になってしまいます。
なお、小児はりでは大人に使うような先が鋭利にとがった
鍼を使うことはありません。
大人では細い鍼先でツボを的確に刺激しなければ、なかなか
効果は得られないのですが、こどもは大人ほどツボも発達
していません。
むしろ、肌全体がツボと言っていいくらいです。
鉛筆をちょっと細くしたような細長い棒で肌を優しくなでて
いくだけ。
この細長い棒で肌を優しくなでながら、肌から発せられて
いる微妙なシグナル(情報)を的確に読み取りながら、
治療の加減をしていきます。
肌を刺激してあげることで、血流が良くなり、ゆったりとリラックスしてきます。
リラックスすれば自律神経のバランスが取れ、あとは自然と自分自身で体調を整えていきます。
それだけこどもには治る力が備わっているとも言えます。
こども特有の奇声を発したり、噛み付く、機嫌が悪い、夜泣き、乳吐き、食欲不振といった
いわゆるかんむし症状、中耳炎や喘息、アトピー性皮膚炎などの慢性疾患全般にも有効です。
通っていただく頻度としては、個人差はありますが、だいたい3日続けて治療を行うと効果が出てきます。
症状が落ち着いても、1〜2ヶ月くらいすると成長にともなって、再びかんむし症状が出てくるものです。
1、2ヶ月に1度、3日続けての治療を繰り返していくことで、心豊かで健康に成長していきます。
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