五月晴れと五月病
4月末から5月の頭にかけての大型連休も終わり、 仕事や勉強のペースは取り戻せましたかね?
とは言え、 とくに新社会人や新しい環境を4月から迎えた方は 4月いっぱい一生懸命に新しい環境に慣れようと 張り切りすぎていた反動で
この連休でフッと気が抜けてしまい、 なかなかペースを取り戻せないって方も多いことでしょう。
さらに、 この時期は気候的に最高に気持ちのいい季節だけに やる気をそがれる気持ちも痛いほど分かります。
そんなGW明けによくあるのが、五月病 (ごがつびょう)。
なんて言うんですかね、 たいぎさというんでしょうか、 やる気が起こらなかったり、
周りを見渡して、 自分のできなさへの焦りとか苛立ち、不安感。
ひどい方になると、 鬱々としてしまって、 いわゆる抑うつ状態になる方もいらっしゃいます。
具体的には不眠、疲労感、虚脱感、やる気が出ないなど・・・
西洋医学的には、 五月病という病名は正式にはなくて、 適応障害 だったり、うつ病 という病名を 付けることが多いんだそうです。
おおごとですね・・・
東洋医学的 には、 二つの大きな原因が考えられます。
まずは、 冬というのは『内にこもる季節』。
例えて言えば、 動物が冬眠するようなもので、 身体が外界と接する皮膚も冬毛と言えばいいのか、 なるべく身体の中から熱を漏らさないように 分厚くなっています。
ところが、春になると、 今度は一転、身体の中から外へ熱を放出しようとする。
熱を出したがっているのに 皮膚はまだ分厚いまま・・・
ここで 発散しきれず溜まった熱が頭の方に昇る んです。
そのせいで 大したことでもないのにイライラしたり、 寝付きが悪くなったり、集中力がなくなったり。。。
それともうひとつの理由が『春』という季節。
さきほどもお話したように、 春は冬に適した状態から夏に適した状態へ 身体の変化させる季節。
まるで、木々の若めがいっきに芽吹くように 身体の方でも外への発散をしようとします。
このとき、 身体のガソリンである血を たくさん使って発散しようとするのです。
つまり、 身体がガス欠状態になってしまう。
それで最初のうちは やる気だけが空回りして事がうまく運ばず、 うまく行かないのでイライラする。 すると、また血を消耗する。
次第に やる気すら出せなくなってくる。
もちろん、自信もなくなったり、 マイナス思考にも陥りやすい。
ひどくなれば、 頭痛や腹痛、食欲も落ちてきます・・・
こういう状態を解消するには 身体を休ませて、ガス欠状態を解決する ことです。
睡眠不足にならないように しっかり睡眠時間を取る。
バランスの取れた食事を しっかり食べる。
それと、 溜まってしまった熱を発散させたり、 新しく熱が溜まってしまわないように、 軽い運動で軽く汗をかく のもいいでしょう。
運動は頑張りすぎては 逆に血を消耗しすぎるのでダメです。
養生で体調を整えるとともに、 漢方薬やはり・きゅうで 血を増やすような治療も有効です。
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