『科学的』でないのですが・・・
うちのように 東洋医学 を前面にウリにしている はり・きゅう屋さんでは
ある意味、 科学的な医療を捨てています。
それは 東洋医学の成り立ちと 深い関係があるのですが、
まずもって、 『科学』という概念がない時代には すでに成立していた医学だから 『科学』という枠組みから外れているのです。
だからと言って 効かないのか?と言われれば、 自信を持って『No!』と答えさせていただきます。
なぜなら 効かない医学であれば、 3,000年もの間、 受け継がれてくるハズがないですからね。
東洋医学というのは 自然を観察して成立した 『自然哲学』を基に組み立てられています。
つまり、 自然を観察し、 自然の一部である人間も 当然、自然の法則に従っている。
ならば、 自然の法則に従って治療していけば 自然と人間も良くなるハズ だというのが 東洋医学の基本的な立場です。
そういう見方、考え方なものですから、 当然、数字で割り切れるような『科学』の考え方とは 相容れない部分がけっこうあって然るべきなのですが。。。
しかし、 『科学』をベースにした 『現代西洋医学』が一般的な現代では、
『科学的』な根拠のない東洋医学は 信用されにくい部分があります。
無論、 数字で割り切れるように 病気や辛さもデータで割り切れた方が 理解はしやすいのですがね・・・
でも、 病気や辛さっていうものは そんなに簡単に割り切れるもんでしょうか?
確かに 割り切れるものもあります。
事実、 そういうものは現代西洋医学は 抜群の効果を発揮しています。
しかしその一方で、 データでは異常がないのに 当の本人はしんどい、つらい・・・ ということもたくさんある訳で。
こうなってくると、 『科学』という視点だけで診ていたのでは 解決策がなくなる訳です。
そういう時に 現代西洋医学に固執する必要はありますか?
そういう時こそ、 『科学』を無視したような、
『科学的でない』ような見方や考え方で 『科学的でない』ような方法で治療していくのも ひとつの手ではないでしょうかね?
『科学的』というのは あくまでひとつの物の見方に過ぎません。
『科学的』がすべて正しく すべてに当てはまるならば、
たとえば、 室内温度を 一年中、25℃に設定していれば、 快適なのでしょうか?
そんなハズがありませんよね。
冬に暖かさを感じる25℃と 暑い夏の中での25℃では感覚が違う訳です。
『科学的』には 同じ25℃であるにも関わらず。。。
それが自然であり、 『科学』だけでは割り切れないものなのです。
『科学』を否定するつもりは毛頭ありません。
ただ、 『科学』だけが正しくて、 『科学的でない』東洋医学は怪しい・・・ と思われるのは心外なのです。
どちらも 得手・不得手があります。
だからこそ、 その両方をよく理解して 上手に使い分けることが大切なのです。
その一端である 東洋医学 を みなさまにご理解いただいて 上手に活かしてもらえるよう 広めていくのも大切な仕事なのかなと思うのです。
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