クスリで治る？？？

　近頃は

　ちょっとしたカゼをひいても

　病院へ行くことが多くなりましたよね。

　とくに

　お子さんがカゼをひいたら

　すぐに病院へ連れて行って

　お医者さんに診てもらう。

　まぁ、

　大きな声では言えませんが、

　病院で診てもらっても

　たいていの カゼは治りません！

　お医者さんに診てもらって

『大したことはないよ』って教えてもらうことに

　意味がない訳じゃないけど、

　病院へ行って診てもらって

　クスリを出してもらったら治る♪

　と、思っているなら 大間違い！

　自分が小さい頃は

　少々のカゼなら

　家で様子を見てみることが多かったのに

　なんでこうなっちゃったんでしょうかね？？？

　これから

　医学的なお話します。

　ちょっと難しい話かもしれません。

　たいていのカゼは

　ウイルス に感染して起こります。

　そこに

　お医者さんが処方してくれるのは

　熱冷ましに咳止め、鼻水を止めるクスリ、

　痰を切りやすくするクスリに抗生物質。

　こんなところでしょうか？

　それで

　これらのクスリの中で

　カゼを治してくれるクスリはどれでしょうか？

　熱冷ましは

　発熱を抑えるクスリ。

　カゼを治す訳ではありませんね。

　咳止め。

　咳を抑えるクスリ。

　これもカゼを治してはくれません。

　鼻水を止めるクスリ。

　鼻水を止めるだけです。

　痰を切りやすくするクスリ。

　湧き出てくる痰が切れやすくなります。

　抗生物質。

　細菌をやっつけてくれます。

　さて、

　これらのクスリの中に

　カゼを治してくれるクスリは

　あったでしょうか？？？

　抗生物質ですか？？？

　先ほども言いましたが、

　細菌 をやっつけてはくれますが、

　ウイルス はやっつけてくれません。

　たいていのカゼは

　ウイルス に感染して起こります。

　つまり、

　なぜかカゼをひくと

　抗生物質が処方されることが多いですが、

　カゼには効き目がありません！

　確かに

　世の中にはウイルスに効くクスリがあります。

　しかし、

　それはごくごく一部です。

　ひと口に

　ウイルスって言ってみても

　ウイルスというのは

　その姿をいとも簡単に変化させます。

　進化するとでも言うか。　

　つまり、

　ウイルスに効くクスリを開発しても

　翌年にはそれに対抗したウイルスに

　進化を遂げる訳です。

　とくに

　カゼのウイルスというのは

　その辺りにありふれたウイルスで

　いくらでも変化をするタイプのウイルスです。

　ですから、

　カゼのウイルスに効くクスリってのは

　なかなか開発できない訳です。

　医学の世界にいると

　よく聞く言葉なんですが、

『カゼを治せるクスリを開発したら

　ノーベル賞ものだ！』

　とよく言われます。

　それだけ

　カゼに効くクスリを開発することは至難の業で

　いまだに誰もなし得てないのです。

　では、

　いちばんの対策は何か？？？

　あなた自身の抵抗力 や 免疫力 と

　呼ばれるものです。

　それを十分に発揮させてあげることが

　何よりもいち早くカゼを治す特効薬なんです。

　そのために

　ヘタに熱は下げない。

　ムダな体力を使って

　抵抗力が働く体力を消耗しない。

　こういうことです。

　カゼをひいた時に出る熱は

　ご自身の抵抗力が発揮しやすいように

　体温を上げているのです。

　おかゆみたいな消化の良いものを食べて

　布団にくるまっていたのは

　ムダな体力を消耗しないためなんです。

　まぁ、

　病院で『○○止め』みたいなクスリを

　お医者さんが処方してくれるのも

　この考え方の一環なんですが、

　いつの間にか

　世の中の人々は

　クスリがカゼを治してくれると

　勘違いしてしまっているのです。

　西洋医学のクスリは

　そういったものが多い。

　東洋医学の 漢方薬 は

　抵抗力を発揮しやすいような環境を創り出す

　ためのクスリが多い。

　西洋医学と東洋医学の間には

　そういった考え方の違いがあるんです。